乾癬の発症誘因は,遺伝的素因( HLA-Cw6 など) ,環 境因子,ストレス,喫煙,アルコール,感染症などに加 生物学的製剤登場前の乾癬治療は,外用剤,内服薬, 紫外線療法などを重症度に応じて選択していた。 基本は 外用療法で,おもにステロイド外用剤とビタミン D 3外 用剤を併用する。 軽症の場合は外用剤のみで治療が可能 なことも多いが,皮疹の面積が広い場合,外用剤を毎日 4 塗り続けることは患者にとってかなり負担になる。 外用 も多く, TNF-α を産生す る炎症性樹状細胞は TIP-DC 剤で症状が改善しなければ,紫外線療法や内服薬(エト (TNF-and iNOS-producing dedritic cell )と呼ばれる 4)。 日本皮膚科学会としては、乾癬治療薬として認可された分子標的薬である以下に関し、その使用を希望する施設について、全て乾癬分子標的薬安全性検討委員会における審査を経て理事会にて承認の可否を決定しています。
今回は、乾癬と 生物学的製剤 の特徴について一覧表でご紹介していきましょう!
日本皮膚科学学会膿疱性乾癬(汎発型)診療
乾癬生物学的製剤の適応疾患と特徴 レミケード ヒュミラ シムジア ステラーラ トレムフィア スキリージ イルミア コセンティクス トルツ ルミセフ Infliximab Adalimumab certolizumab Ustekinumab Guselkumab Risankizumab Tildrakizumab Secukinumab Ixekizumab Brodalumab キメラ型 ヒト型 ヒト化型 ヒト型 ヒト型 ヒト化型 ヒト化型 ヒト型 ヒト化型 ヒト型 TNF-α 乾癬治療における生物学的製剤の 診療と新薬 2017; 54: 865-872 量的評価と質的評価: 抗TNF-α抗体を中心として 東京大学大学院医学系研究科皮膚科学 教授 佐藤伸一 要旨 診療と新薬Web 乾癬に対して,新しい生物学的製剤が相次いで上市され,どのように使い分けるかが重要な課 題となっている。 生物学的製剤の評価はP ASI 75 達成率やP ASI 90 達成率といった量的な指標 に基づいて行われることが多いが,量的評価だけでは十分ではない。 各種生物学的製剤のター ゲットとなるサイトカインが,乾癬の病態でどのような位置づけにあるのかを十分に理解した上 で,それに基づいた質的な評価が求められる。 乾癬に対する生物学的製剤は, 2010 年に抗 TNFα 抗 体製剤(以下, TNF 阻害薬)であるインフリキシマブ とアダリムマブが皮膚科領域でも使用可能となったの を皮切りに, 2011 年には抗 IL-12/23p40 抗体製剤であ るウステキヌマブが加わり,さらに 2015 年以降, IL-17A 抗体製剤であるセクキヌマブとイキセキズマ ブ,そして抗 IL-17 受容体抗体製剤であるブロダルマ ブを含む IL-17 阻害薬 3 剤と,抗 IL-23p19 抗体製剤で あるグセルクマブが新規に発売となり, 2019 年 2 月現 在 7 剤(バイオシミラー製剤であるインフリキシマブ BS も含めると 12 剤)が使用可能となっている
乾癬に対する生物学的製剤は 、2010 年に 抗 TNFα 抗体製剤 (以下、 TNF 阻害薬) である イン フリキシマブ とアダリムマブ が皮膚科領域でも使用可能となったのを皮切りに 、2011 年には 抗 IL-12/23p40 抗体 製剤である ウステキヌマブ が加わり、さらに 2015 年以降、 IL-17A 抗体製剤 で ある セクキヌマブと イキセキズマブ 、そして 抗 IL-17 受容体 抗体製剤 であるブロダルマブを含む IL-17 阻害薬 3 剤 と、抗 IL-23/p19 抗体製剤であるグセルクマブが 新規に発売となり 、2018 年 8 月 現在 7 剤 (バイオシミラー製剤であるインフリキシマブ BS も含めると 10 剤) が使用可能と なっている。 ノバルティス ファーマ、乾癬治療のための生物学的製剤「コセンティクス®皮下注300mgペン」を発売 Nov 30, 2022 プレスリリース 報道関係各位 ノバルティス ファーマ株式会社 ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:レオ・リー)は、本日(11月30日)、尋常性乾癬、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、膿疱性乾癬に対する生物学的製剤の新剤形となる「コセンティクス ® 皮下注300mgペン」(一般名:セクキヌマブ(遺伝子組換え)、以下「コセンティクス」)を発売しました。 国内において、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬を患う成人患者に対する治療として、1回300mgのセクキヌマブの投与が認められています。 日本皮膚科学会としては、乾癬治療薬として認可された分子標的薬である以下に関し、その使用を希望する施設について、全て乾癬分子標的薬安全性検討委員会における審査を経て理事会にて承認の可否を決定しています。
ビンゼレックス(ビメキズマブ)は炎症の原因となっている IL-17AとIL-17Fを共に阻害 するモノクローナル抗体薬です。